ランドセルが決まって、ひと安心していました。
でも、来年の春からのことを考えていて、ふと気づいたんです。
「小学校に上がったら、放課後ってどうなるんだろう?」
保育園は夕方まで預かってもらえました。
でも小学校は、低学年だとお昼過ぎには終わってしまう。
私はパートで働いているので、その時間に家にいません。
そこで出てくるのが学童(放課後児童クラブ)です。
「保育園の待機児童は減ってきたって聞くし、学童なら入れるでしょ」
正直、そう思っていました。
調べてみたら、思っていたのとだいぶ違いました。
この記事でわかること
- 学童の待機児童は今どうなっているのか(2026年の最新データ)
- 実は小1より深刻かもしれない「小4の壁」
- なぜ何年たっても解消しないのか
- 入学前の今からできること・選択肢
学童を使う子は、過去最多を更新中

こども家庭庁が2026年7月に発表した調査(2026年5月1日時点)の数字が、こちらです。
| 2026年5月1日時点 | 前年度から | |
|---|---|---|
| 登録児童数 | 160万2,037人 | 3万1,392人 増 |
| 待機児童数 | 1万4,713人 | 1,617人 減 |
| 支援の単位数 | 4万159単位 | 735単位 増 |
登録児童数が初めて160万人を超えました。過去最高です。
待機児童のほうは1,617人減っています。
ここだけ見ると「よくなってるじゃない」と思いますよね。私も最初はそう読みました。
でも、並べてみると景色が変わります。
- 使いたい子は 3万1,392人 増えた
- 受け皿は 735単位しか増えていない
希望する人が増えるスピードに、場所を作るスピードが追いついていない。待機児童が減ったのは、受け皿が十分になったからというより、自治体が別の居場所を用意したり、数え方を工夫したりしている面もあります。
実際、同じ調査には「居場所確保が必要な児童」が1万1,683人という数字も並んでいます。
待機児童としてはカウントされていないけれど、放課後の行き先に困っている子が、別枠でこれだけいるということです。
「待機児童が減った」というニュースだけ見ていたら、たぶん安心して終わっていました。
数字は並べて見ないとわからないですね。
住んでいる場所で、まったく違う
もうひとつ大事なのが、待機児童は全国に均等にいるわけじゃないということ。
| 都道府県 | 待機児童数 | 前年度から |
|---|---|---|
| 東京都 | 2,550人 | 810人 減 |
| 埼玉県 | 1,370人 | 311人 減 |
| 兵庫県 | 1,341人 | 123人 減 |
| 愛知県 | 864人 | 104人 増 |
| 沖縄県 | 826人 | 1人 増 |
待機児童の約4割が首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)に集中しています。
表にある兵庫県のように、首都圏以外でも多い地域はあります。市区町村で見ると、尼崎市575人、杉並区372人、葛飾区320人と、特定の地域にかたまっている。
逆に言うと、全国の数字を見ても自分の地域のことはわからないということです。ここは自分で調べるしかない部分。
本当にしんどいのは「小4の壁」かもしれない
ここからが、私がいちばん驚いたところです。
「小1の壁」という言葉はよく聞きますよね。保育園から小学校に上がるときに、預かり時間が短くなって働き方を変えざるを得なくなる、というあれです。
でも、待機児童を学年別に見ると、いちばん多いのは小1じゃなかったんです。
| 学年 | 待機児童数 | 前年度から |
|---|---|---|
| 小学1年生 | 2,209人 | 202人 減 |
| 小学2年生 | 2,116人 | 4人 増 |
| 小学3年生 | 3,879人 | 371人 増 |
| 小学4年生 | 5,707人(最多) | 663人 増 |
| 小学5年生 | 2,756人 | 424人 増 |
| 小学6年生 | 1,019人 | 150人 増 |
小学4年生が5,707人でダントツの1位。全体(1万7,686人)の32.3%を、小4だけで占めています。
しかも同じ調査で、こんな比較が出ています。
- 低学年(小1〜小3)の待機児童は 173人 増
- 高学年(小4〜小6)の待機児童は 1,237人 増
増えているのは、圧倒的に高学年のほう。
なぜ小4で急に入れなくなるのか
理由は、多くの自治体が「低学年を優先する」仕組みになっているからです。
定員を超える申し込みがあったとき、点数(指数)をつけて優先順位を決めます。そのとき学年が上がるほど点数が下がる設計になっていることが多い。
つまり、親の働き方が何も変わっていなくても、子どもが4年生になっただけで落ちるということが起きます。自治体によっては、そもそも対象を小3までとしているところもあります。
制度上は2015年から「小学6年生まで」が対象と明確になっているのですが、枠が足りないので、現実には低学年で埋まってしまうという状態です。
小1のことばかり考えていました。でも本当に構えておくべきなのは、その3年後なのかもしれない。「小1を乗り切ったら安心」ではないんですね。
なぜ何年たっても解消しないのか
「じゃあ学童をもっと作ればいいのでは」と思いますよね。
でも、そう簡単にいかない理由があります。
働く人が集まらないんです。
全国学童保育連絡協議会の調査(2025年2月公表)によると、週20時間以上働いている職員でも、約半数が年収150万円未満。約6割が年収200万円未満でした。
週20時間以上というのは、それなりにしっかり働いている人たちです。それでこの水準。
学童の仕事って、子どもの命を預かる仕事です。ケガも、けんかも、体調不良も起きる。
宿題も見るし、保護者対応もある。責任は重いのに、待遇が追いついていない。
人が集まらない・続かない。だから場所があっても受け入れ人数を増やせない。
この構造がある限り、枠はなかなか増えないということなんだと思います。
ちなみに職員数そのものは20万787人で、前年より8,643人増えてはいます。
増えてはいるけれど、子どもが増えるスピードのほうが速い、というのが今の状況です。
入学前の今からできること

ここからは、私が実際にやろうと思っていることです。
① 申し込み時期を逃さない
| だいたいの時期 | |
|---|---|
| 民間学童の見学・説明会 | 入学前年の夏〜秋 |
| 民間学童の申し込み | 入学前年の10月ごろ〜 |
| 公立学童の申し込み | 入学前年の11月〜翌1月が多い |
入学前年の10月中旬ごろに就学時健康診断があります。
あのあたりが、学童を調べ始めるひとつの目安。
ただし時期は自治体でぜんぜん違います。早いところは11月に締め切ります。「そのうち案内が来るだろう」と待っていると間に合わないことがあるので、自分から確認したほうが安全です。
② 民間学童という選択肢を知っておく
| 公立学童 | 民間学童 | |
|---|---|---|
| 月額のめやす | 5,000〜1万円 | 3万〜6万円 |
| 預かり時間 | 18時ごろまでが多い | 19〜20時など長め |
| 送迎 | 基本なし | あるところが多い |
| 習い事・学習 | 基本なし | ついていることが多い |
| 入りやすさ | 地域による | 比較的入りやすい |
正直、金額の差はかなり大きいです。5倍から10倍になることもあります。おやつ代などの実費(月1,000〜2,500円程度)も別にかかります。
ただ、「公立に落ちたら詰み」ではなく別の選択肢があると知っているだけで、気持ちがだいぶ違います。習い事の送迎込みだと考えると、見え方が変わる家庭もあると思います。
③「放課後子供教室」も調べておく
学童とは別に、放課後子供教室という仕組みがあります。名前が似ていて混乱しますが、中身がけっこう違います。
| 放課後児童クラブ(学童) | 放課後子供教室 | |
|---|---|---|
| 担当 | こども家庭庁 | 文部科学省 |
| 目的 | 共働き家庭の生活の場 | すべての子の居場所づくり |
| 対象 | 親が就労している家庭 | 就労に関係なく全員 |
| 申し込み | 必要(審査あり) | ゆるやかなことが多い |
子供教室は「預かり」ではないので、学童の代わりにはなりません。
ただ学童に入れなかったときの居場所にはなりますし、学童と併用できる自治体もあります。
自治体によっては、独自の「子どもの居場所づくり事業」を持っているところもあります。
これは自治体の窓口に聞かないと出てこない情報です。
④ 窓口で聞いておきたいこと
- 申し込みの開始日と締切日
- 去年、入れなかった子はいたか(いちばん知りたいところ)
- 何年生まで受け入れているか
- 優先順位(指数)のつけ方
- 何時まで預かってもらえるか、長期休みはどうなるか
- 学童以外の居場所づくり事業があるか
特に2つめ。「去年、待機は出ましたか」という聞き方をすると、自分の地域の現実がいちばん早くわかります。
国も動いてはいる
暗い話ばかりになってしまったので、動きも書いておきます。
2025年12月に、こども家庭庁と文部科学省が「放課後児童対策パッケージ2026」を出しました。登録児童数は2030年ごろに約165万人でピークを迎えると見込んで、そこまでの受け皿を確保する、という計画です。
- 場の確保(学校の教室を時間で共有するなど)
- 人材の確保(待遇の改善)
- 利用調整の適正化
- DXの推進
- 学校の中で学童と子供教室をつなぐ「校内交流型」の推進
この5本柱で進めるとのこと。効果が出るまでには時間がかかりますが、「人材の確保(待遇改善)」がちゃんと柱に入っているのは、個人的にはいい兆しだと思っています。根っこはそこなので。
まとめ|小1の先も、見ておく
- 学童の登録児童数は初の160万人超え。待機児童は1万4,713人
- 待機は減ったが、希望者の増え方に受け皿が追いついていない
- 待機児童の最多は小4(32.3%)。増えているのも高学年
- 背景に職員の待遇の問題(週20時間以上でも約半数が年収150万円未満)
- 公立の申し込みは入学前年の11月〜1月が多い。民間はもっと早い
- 地域差が大きいので、自治体の窓口で聞くのがいちばん確実
調べる前は「小1の壁さえ乗り越えれば」と思っていました。でも本当は、その先にもう一段ある。
とはいえ、怖がるための話ではないと思っています。知っていれば、準備の順番を変えられる。働き方も、住む場所も、貯金の配分も、早めに考えれば選べる余地があります。
まずは自分の自治体に聞いてみるところから。同じように来年入学のお子さんがいる方に、少しでも参考になればうれしいです。
ランドセルは決まったけれど、準備はまだ終わっていなかったみたいです。次は窓口に電話してみます。
この記事の数字の出どころ
- 登録児童数・待機児童数・都道府県別(2026年5月1日時点)… こども家庭庁「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」2026年7月公表の速報値
- 待機児童の学年別内訳・職員数(2024年5月1日時点)… こども家庭庁「令和6年 放課後児童健全育成事業の実施状況」
※学年別の内訳は最新の速報値には含まれていないため、2024年の確報値を使っています - 職員の年収… 全国学童保育連絡協議会「学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果について」2025年2月公表
- 今後の計画… こども家庭庁・文部科学省「放課後児童対策パッケージ2026」2025年12月
※制度や金額は自治体によって大きく異なります。実際の申し込みにあたっては、必ずお住まいの自治体の最新の案内をご確認ください。
あわせて読みたい
入学準備と働き方の記事もどうぞ◎




コメント