「育休中って、収入がガクッと減るんでしょ?」
私が娘を出産した2021年当時、まさにそう思っていました。でも今、制度がかなり変わっています。
結論から言うと、条件を満たせば育休中の給付率は最大80%。しかも社会保険料は免除、給付金には税金がかかりません。つまり手取りで見るとほぼ変わらないという状態になり得ます。
「え、手取りほぼ変わらないの!?」と、調べていて私も驚きました。今回はその仕組みを、5年前と比べながらまとめます。
この記事でわかること
- 2025年4月に新設された「出生後休業支援給付金」の中身と条件
- 産後パパ育休(出生時育児休業)の基本
- 2021年に出産した私の頃と、今とで何が変わったか
まずは従来の育休給付金のおさらい
もともとある「育児休業給付金」は、雇用保険から支払われるお金です。給付率は休業期間によって変わります。
| 期間 | 給付率 |
|---|---|
| 育休開始〜180日目 | 休業開始前賃金の67% |
| 181日目以降 | 休業開始前賃金の50% |
ここで大事なのが、この給付金には所得税がかからず、育休中は社会保険料も免除されるという点です。
普段のお給料は、額面から社会保険料と税金が引かれて手取りになりますよね。ざっくり額面の8割前後が手取りというご家庭が多いと思います。だから「67%」でも、手取りベースで比べると思ったほど落ち込まない、というカラクリです。
もらえる金額には上限があります
お給料が高い人が無制限にもらえるわけではなく、上限が決まっています。この上限は毎年8月1日に見直されるので、調べるときは日付に注意してください。
| 項目 | 2026年7月まで | 2026年8月1日から |
|---|---|---|
| 賃金日額の上限 | 16,110円 | 16,540円 |
| 67%期間の月額上限 | 323,811円 | 332,454円 |
| 50%期間の月額上限 | 241,650円 | 248,100円 |
ちょうどこの8月に引き上げられたばかりです。ネットで検索すると古い金額が出てくることが多いので、気をつけてくださいね。
新制度「出生後休業支援給付金」で80%に
2025年4月に新しくできたのが「出生後休業支援給付金」です。
これは育児休業給付金とは別枠で、休業開始前賃金の13%分を上乗せしてくれる制度。もともとの67%と合わせて合計80%になります。
先ほどの「手取りは額面の8割前後」という話とつなげると、給付率80%=手取りとほぼ同じ水準ということになります。これが「手取り10割相当」と言われる理由です。
ここが要注意|条件と期間
ただし、この13%上乗せは誰でも・ずっともらえるわけではありません。ここが一番のポイントです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 条件 | 夫婦ともに14日以上の育休を取ること |
| パパの対象期間 | 子の出生後8週間以内 |
| ママの対象期間 | 産後休業が終わってから8週間以内 |
| もらえる日数 | 最大28日分まで |
「夫婦そろって14日以上」と「最大28日間だけ」。この2つは必ず押さえておきたいところです。
つまり「育休中ずっと手取り10割」ではなく、産後のいちばん大変な1か月間が手厚くなる制度、と理解するのが正確です。29日目以降は通常の67%に戻ります。
「80%もらえる」だけ覚えて家計の計画を立てると、あとで「あれ、思ったより少ない」となりそう。28日間限定というところ、大事です。
「うちは夫婦そろって取れない」場合も救済あり
「共働きじゃないと対象外なの?」と思った方、大丈夫です。配偶者が育休を取れない事情がある場合は、本人だけの取得でも対象になります。
- 配偶者がいない(離婚・死別・行方不明など)
- 配偶者が無職・専業主婦(夫)
- 配偶者が自営業・フリーランス
- 配偶者が子の実の親ではない
- 配偶者が産後休業中
- 配偶者の暴力により別居中
ひとり親のご家庭や、パパが自営業というご家庭も対象になり得るということですね。ここは意外と知られていない気がします。
産後パパ育休(出生時育児休業)の基本
13%の上乗せを受けるにはパパの育休が鍵になるので、こちらもセットで押さえておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取れる時期 | 子の出生後8週間以内 |
| 取れる日数 | 最大4週間(28日) |
| 分割 | 2回に分けて取得できる |
| 通常の育休との関係 | 別枠。産後パパ育休を使ったあとに、通常の育休も取れる |
ポイントは通常の育児休業とは別枠だということ。「出産直後に2週間」「落ち着いてからまた2週間」のように、家庭の状況に合わせて分けられます。
里帰り出産から戻るタイミングに合わせる、みたいな使い方もできそうですよね。
2021年に出産した私の頃と、何が変わった?
ここが個人的に一番驚いたところです。私が娘を産んだ2021年から、制度がかなり変わっていました。
| 項目 | 2021年(私の出産時) | 2026年(今) |
|---|---|---|
| 産後パパ育休 | 制度そのものが無い | 出生後8週以内に最大4週間 |
| 育休の分割取得 | 原則1回きり | 2回に分割できる |
| 給付率の上乗せ | 無し(67%→50%のみ) | 条件を満たせば最大80% |
| 時短勤務の給付 | 無し | 育児時短就業給付金あり |
| パート・契約社員 | 「1年以上の勤務」が必要 | その要件は撤廃 |
| 会社からの説明 | 義務なし | 個別に知らせる義務あり |
大きな転換点は2つ。2022年10月に産後パパ育休がスタートして、2025年4月に給付の上乗せができたという流れです。

もみじ家はパパの育休は取れていません。
お金の不安がもう少し解消されていれば、パパももっと積極的になれたかも。と今は考えています。
あと個人的に大きいと思うのが、会社から本人に個別に案内する義務ができたこと。私のときは自分で調べて自分から申し出るのが基本で、正直「知らないと損する」制度でした。
5年でこんなに変わるんだ、というのが率直な感想。これから出産される方は、ぜひ最新の情報で確認してくださいね。
よくある疑問
パートやアルバイトでももらえる?
もらえます。正社員かどうかではなく、雇用保険に加入していることと、勤務期間などの要件を満たすかどうかで決まります。

私もパートながらもらえました。
先ほどの表のとおり、以前あった「1年以上勤めていること」という条件は2022年4月になくなりました。パート勤務の方も、まずはご自身の雇用保険の加入状況を確認してみてください。
結局いくらもらえるの?
上限にあたる方の場合、2026年8月からの金額はこうなります。
- 67%の期間:月あたり最大332,454円
- 50%の期間:月あたり最大248,100円
- 13%の上乗せ:1日あたり最大約2,150円(28日で約6万円)
手続きはどうするの?
基本的には勤務先を通じて手続きします。まずは会社の人事・総務に「育休を取りたい」と伝えるところからでOKです。
なお2026年8月から申請書類の一部が簡素化され、ママが申請する場合に母子健康手帳の写しでも証明できるようになりました。
まとめ
- 2025年4月新設の「出生後休業支援給付金」で、給付率は最大80%
- 社会保険料免除+非課税なので、手取りベースではほぼ変わらない水準に
- ただし夫婦ともに14日以上の育休が条件で、最大28日間だけ
- 配偶者が無職・自営業・ひとり親などの場合は、本人だけの取得でも対象
- 金額の上限は毎年8月1日に改定。2026年8月から引き上げ済み
「育休=収入が大きく減るもの」というイメージが、この5年でだいぶ変わってきたなと感じます。特にパパが育休を取りやすくなったのは大きいですよね。
ただ制度は複雑で、個別の事情によって結論が変わります。この記事は2026年8月時点の情報をまとめたものなので、実際の手続きの前には必ず勤務先の担当部署か、お近くのハローワークで確認してくださいね。
詳しい制度の内容は[厚生労働省の育児休業給付のページ](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/ikuji.html)でも確認できます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
あわせて読みたい
育休のあとに気になってくるお金の話も、あわせてどうぞ◎





コメント